#音楽豆知識
導入テキスト「超個人的見解解説」~オルガン・ピアノの本 編~
2回目は「みんなの オルガン・ピアノの本」
(テキストは1〜4まであります)
1957年(昭和32年 コカコーラが初めて日本で売り出された年)にヤマハから出版されたテキストです。オルガンといっても、教会のそれではなく家庭用の小さなものです。
2008年に改訂版が出版されたり、新版として2014年に新しいテキストも出版されました。しかし新版が出ても、昔からのテキストも現存しているところをみると、今も根強い人気があるのでしょう。
さてその内容ですが、
①はじめから大譜表で(ト音記号とへ音記号を同時に読んでいく)音域は真ん中のドから、上下へ広がっていく
②はじめから両手奏(といっても左右交互に弾いていくかたち。テキスト中盤からは左手は同じ音を弾くパターンでの両手奏が出てきます。)
③わりと初期の段階から、ハ長調・ヘ長調・ト長調・イ短調・ニ短調など色々なポジションを経験します。(3~4のテキストでは♯♭2つまで、新版では♯♭3つまでの調も加わります)
④音符が大きく見やすい
⑤知っている曲(童謡、いわゆる名曲)も時々登場する
などが特徴ではないでしょうか、、、
「なだらかにブルグミュラー25番へつなげる」というコンセプトらしいですが、個人的にはテキスト3・4はかなり高い階段を登っていくように感じます。ワークブックやピアノ伴奏譜、アンサンブル(カラオケ)音源など、足りないと思われる部分を常に更新しているところが、ヤマハらしいと思います。新版テキストでは、かなり新しい曲も入っています。
その息の長さから、日本で出版された、バイエル的存在テキストと言えるかもしれません。