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#音楽豆知識

導入テキスト「超個人的見解解説」~ピアノパーティー編~

3回目は「バスティン ピアノパーティー」

(テキストはA~Dまであります)

このシリーズが日本で発売されたのは、Jリーグができた1993年です。バスティンメソードの特徴は他のテキストシリーズとも共通して『ピアノの演奏技術を身につけるだけでなく、幅広い音楽体験を目指す』事です。あと、導入期指導の大きな特徴「プレリーディング」という手法です。五線ではないけれど、指番号と音符の位置が書かれた「プレリーディング譜」を初めから使用して、スムーズに五線読譜へつなげていこうとするものです。小さい生徒さんは(6歳位までの)耳の能力が高く、すぐに音を覚えて弾いてしまう事が多い為、楽譜を読む事がいつまでも苦手な生徒さんがいます。この様な生徒さんには、大変有効な手法かと思います。

パーティーシリーズのテキストは①ピアノパーティー(メインテキスト)②聴音&楽典パーティー③パフォーマンスパーティー の3冊を使用します。『数こなし』をする為にこれ以外にも多くの併用曲集が準備されていますので、その生徒さんに合わせて適宜使用していきます。

 

さてテキストの特徴ですが、、

①テキストA.Bはプレリーディング譜 Cから五線譜→スムーズな読譜

②テキストAから黒鍵使用→調号への抵抗感をなくす

③音名をアルファベットで覚える(ドレミでもOK)→コードネームへつなげやすい

④移調奏(全12調5指ポジション内)→いろいろな調をスムーズに弾ける、近現代曲への道すじ

⑤音程読み→スムーズな読譜(楽譜をある種、模様の様にとらえるので、読譜のスピードがあがる)

⑥補助テキスト、教材の豊富さ(併用曲集、フラッシュカード、ワイプオフなど多数)→多方面からひとつの課題に取り組むことで、数をこなし、飽きずに練習に取り組める

バスティンメソードは全国に研究会があり、そこで多くのグッズや指導手法などが研究、開発されています。またテキストにそった「コンクール」も開催されて、学習意欲向上につながっています。

 

メソードを作ったバスティン先生はピアノ教師でもあったので、生徒に『音楽を楽しみながら、しかし大人になっても楽しめるだけの実力はつけてあげたい』と常に考え、テキストを生み出してこられました。大人になっても楽しめるためには、知識もテクニックも必要です。それらを楽しく身につけていく事は、なかなか大変ですが、それを指導者が諦めてはダメですよ、、、バスティン先生のテキストを見ていると、そんな言葉が聞こえてくる気がします。ただ、アメリカ的(?)イラストは趣味が分かれるところかもしれません。